生態系生態学研究

生態系の構造と機能 (一般向け)

生態系とは

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生態系とはある一定の区域に存在する生物と、それを取り巻く非生物的環境をまとめ、ある程度閉じた一つの系と定義されます(日本生態学会 2013)。1935年にイギリスの生態学者、アーサー・タンズリーの論文に初めて使用された用語とされています。例えば、写真はある1つの森の様を示しています。この写真には、一本のコナラの木があり、これを「個体」と呼びます。このコナラが複数本みとめられ、これらを「個体群」と呼びます。その他にもヤマウルシやウワミズザクラなどの個体群がみられ、これらは生産者として一つの「群集」としてまとめられます。また、ここには生産者が作り出した有機物をさまざまな生物が利用するために集まり、昆虫や哺乳類などの消費者、土壌中には細菌や菌類などの分解者などの群衆も存在します。これらの生産者、消費者、分解者をまとめたものが生態系となります。

生態系の「構造」と「機能」

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その生態系がどのような生き物で構成されているのか、生物の種類組成やその生物量 (バイオマス)、生物の種内・種間関係を生態系の「構造」と呼びます。構造を明らかにする手法は古典的な観察手法が多く用いられます。また、それらの生物活動の結果として、生態系は私たちに様々な恩恵をもたらし、それを生態系の「機能」(生態系サービス)と呼びます。当研究室は生態系サービスの中でも大気調節の役割に着目して研究活動を展開しています。

様々な生態系の構造と機能

これまでに訪れたことのある世界・日本各地の生態系を例にその特徴的な構造と機能について紹介しています。

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